ノートパソコンは私たちの生活に欠かせない存在となりました。ノートパソコンの普及率は年々増加し、多くの人々が移動中や仕事場で利用しています。ノートパソコンは便利でポータブルなデバイスですが、デスクトップPCとは異なり、キーボードの故障が起こると操作不能になるという特徴があります。
また、薄型の為耐久性は外付けキーボードと比べてかなり低くなります。

故障の原因

物理的な破損

ノートパソコンのキーボードが飲み物で濡れたり、強い衝撃を受けたりすると、物理的な破損が原因となります。
この場合、基本的にはキーボードの交換修理が必要となります。
ただし、飲み物をこぼした後に乾燥させてから問題なく使用できるようになったからといって安心はできません。
飲み物の成分によって基板が腐食したり、甘味料などがキーの動きを悪くし、誤入力の原因となる可能性があります。

ある日突然おかしくなった

ノートパソコンのキーボードが突然正常に動作しなくなった場合、OSの不具合、キーボード自体の劣化、キーの間にたまった汚れなどが考えられます。
まずはエアーダスターやキーボードクリーナーを使用してキーボードを清掃してみましょう。
エアーダスターでキーの隙間に空気を吹き込んだりすることで、埃や異物を取り除くことができます。

それでも問題が改善しない場合は、次にOS上でキーボードのドライバを削除して再インストールしてみましょう。

まずスタートを右クリックしてメニューを出してデバイスマネージャを選択してください。

キーボードを開いてくださいノートパソコンの場合HIDキーボードは１つが多いです。
HIDキーボードを選択して右クリックでデバイスのアンインストールを選択してください。

最後にアンインストールを選択後再起動して症状が改善されてるか確認してください。

また、OS上での操作が難しい場合は、USBから起動できる別のOSを用意して、問題がハードウェア的なものかどうかを確認することもできます。
この方法では、ハードウェアに直接アクセスすることができるため、キーボードの問題がOSに関連しているのか、それともハードウェア自体の問題なのかを判断することができます。

以上の手順を試しても問題が解決しない場合は、専門の修理業者やノートパソコンのメーカーサポートに相談し、キーボードの交換修理を依頼することを検討してください。

1回のタイピングで2回以上打ち込まれる

こういう症状をチャタリングと言います。
チャタリングは、キーボードやマウスなどの入力デバイスにおいて、単一のキーを一度押したつもりでも、複数回の入力信号が発生する現象です。つまり、一度のキー操作で複数の入力が認識されることを指します。

この問題は、物理的なキースイッチの不良や接触の問題に起因する場合があります。
例えば、キースイッチのメカニカル部品が摩耗している、埃や異物がキースイッチに侵入している、接触不良が起きているなどが考えられます。
これにより、キーを一度押したときに短時間で複数回の接点が発生し、結果として複数の入力が認識されることになります。
この症状が出た場合清掃しても直らない場合はチャタリングを抑制してくれるソフトがありますので一度使用してみてください。
あくまでソフトでの制御は延命になりますので根本的な解決にはなりません。

以上を踏まえて今回の修理をやっていきましょう！

動作確認

ばっちり誤入力が止まりません。
このせいでタッチパッドの動き悪くなっていたのでUSBマウスで操作します。
まず原因を切り分けする為にキーボードを取り外します。

キーボードの取り外し

Lenovo L540はキーボードカバーの下にネジが隠れていますのでまずキーボードのカバーをスライドさせます。

キーボードカバーはとても細いので優しく押してあげましょう。
また、ネジの頭が少し見えたからと言ってネジを差し込むとキーボードカバーが割れてしまうのでしっかりとスライドさせてから作業してください。
正常にスライドすると綺麗にネジの頭が見えます。

キーボードを取り外すとタッチパッドが正常に動くようになりました。
念の為にタッチパッドの線を外してキーボードを取り付けますが症状は変わりません。

予備パーツで動作確認

ほぼキーボードの故障が確認できましたのでまずは予備パーツで動作確認を行います。

動作は正常にできましたのでキーボードの故障が原因と推測できます。
問題はキーボードのどの部分が壊れてるか確認します。

キーを取り外してみますが特に汚れもありません。
キーボードを取り付けて少し動かしてみると症状が治まったりするので恐らくどこかの部分の断線と思われます。
断線個所の特定が難しいので今回はキーボードの取り換えを行います。

キーボードの交換

部品を取り寄せて交換となりました。
誤入力の症状は治まったのでキーボードのテストを行います。
キーボードチェック用のWebサイトを使って確認しましたが特に問題ありませんでしたのでお客様にご返却いたしました。

今回は部品を取り寄せとなったので修理日数は二日となりました。

まとめ

今回の修理は、キーボードの交換修理で比較的簡単に行うことができました。Lenovoのメーカーであったため、パーツの入手も容易で費用も抑えられました。また、交換修理以外にも、古いノートパソコンの場合や費用を抑えたい場合には、キーボードの配線を外し、外付けキーボードを接続するという処置も選択肢の一つとして考えられます。

キーボードが故障した場合でも、あきらめずに修理店に相談することで、良い解決策を提案できるかもしれません。ぜひ、ご検討ください。当店ではお客様に適切なサポートを提供するために努めています。