Nintendo Switchは、ゲーム愛好家にとって非常に人気のあるハイブリッドゲームコンソールです。しかし、長時間のプレイや放置によって、一部のユーザーが高温スリープという問題に直面しています。本記事では、Nintendo Switchの高温スリープの修理とその対策と注意点について解説します。

1. 高温スリープとは何か
   高温スリープは、Nintendo Switchが過熱して自動的にシステムがスリープ状態に入る現象です。これは、本体の保護のために設けられた機能であり、オーバーヒートによる損傷を防ぐための安全装置です。
2. 高温スリープの原因
   高温スリープの主な原因は、長時間の連続プレイや密閉された環境での使用です。ゲームプレイ中に本体の内部温度が上昇し、それが続くとシステムが過熱と判断して自動的にスリープ状態に入る仕組みです。

内部清掃

高温スリープの原因の殆どが埃になります。

今回の修理品は初期型(2017年製造)ですが埃は少なかったです。

埃が多い時に修理品になるとファンのポケットに埃がたくさん詰まっています。

もっとひどい物になるとファンのヒートシンクの目が埃の蓋で完全に詰まっているのもあります。

こうなるとNintendo Switchの冷却が全くできなくなります。

今回の修理品はファンの異音もするとのことでしたので分解か交換と言うことになりますが、

分解してみたところファンのグリス切れだけのようでしたので清掃とグリスアップをして内部清掃は完了です。

CPUグリスの再塗布

埃が少ない場合はこちらの原因が殆どです。
今回の修理品も初期型にしてはかなり奇麗な方で原因はこちらにあると判断しました。
本体のCPUヒートシンクを外してグリスを再塗布だけでも効果はありますが今回は初期型なのを考慮してCPUに直接塗られているグリスも再塗布します。

Nintendo SwitchはCPUに直接放熱用のヒートシンクがくっついてるわけではなく、CPUの上に保護用のシールドが付いています。

CPU＞熱伝導グリス＞シールド＞熱伝導グリス＞ヒートシンクと少し非効率な仕組みとなっております。

このヒートシンクはNintendo Switchの放熱において非常に重要な役割を果たしており、熱の伝導性が求められます。ただし、シールドの取り外しには注意が必要です。シールドの爪が非常に頑丈なため、慎重に行う必要があります。

もしファンの音がうるさいだけで問題がない場合、ヒートシンク上の熱伝導グリスを塗り直すだけでも十分な効果があります。

シールドの上のグリスは少しこんもり盛ってください。

後はヒートシンクを固定するネジの圧力でグリスが広がります。

本体シールドとヒートシンクの間に塗布されている熱伝導グリスは、意外と軽視されがちですが重要な役割を果たしています。

この領域に適切な熱伝導が行われると、本体全体に熱が均等に伝わり、熱暴走のリスクを軽減することができます。

シールドとヒートシンクは完全に密着しているわけではないため、熱伝導グリスを多めに塗布することをおすすめします。

テストプレイ

テストプレイはゼルダの伝説BoWを3時間ほどプレイしましたが特に問題ありませんでした。
さらに、ドックに布を被せて放熱環境を悪化させましたが、本体シールドのCPUグリスを再塗布したおかげで、本体全体にしっかりと熱が逃げているため、高温スリープすることもなく、テストプレイを完走することができました。
今回は修理自体は30分ほどで終わりましたがテストプレイをしっかりやらせていただいのでトータルで4時間ほど掛かりました。

まとめ・対策

Nintendo Switchが高温スリープする原因の一つとして、埃が関与していることが多々あります。以下に、対策として考えられるポイントを挙げます。

1. ドックの位置: ドックを床から少し浮かせた位置で使用すると、埃の流入を減らすことができます。ドックが床に直接触れないようにすることで、床から巻き上げられる埃の侵入を軽減できます。
2. 布製品の周辺: カーテンなどの布製品の近くでは、埃が溜まりやすくなります。Nintendo Switchを置く場所を選ぶ際には、埃の少ない場所を選んでください。布製品から適切な距離を保つことも重要です。
3. CPUグリスの塗り直し: Nintendo SwitchのCPUグリスは、経年劣化により効果が低下する可能性があります。定期的にCPUグリスを塗り直すことで、熱の伝導性を改善できます。ただし、ゲームプレイに問題がない場合は、グリスの塗り直しは必要ありません。